作詞/作曲/アレンジ:池永正二(あらかじめ決められた恋人たちへ)
パラレル
妻の浮気が先か、それとも僕の失職が原因か?ともあれ僕は、会社を辞め離婚した。顔面至上主義のプレイボーイ津田と、別れてもなお連絡が来る元妻、そして新しい恋人...。錯綜する人間関係と、男と女の行き違いを絶妙な距離感で描く長嶋有初の長篇。斬新な構成と思わず書きとめたくなる名言満載の野心作。
「パラレル」
池永正二(あらかじめ決められた恋人たちへ)
1976年大阪生まれ。トラックメーカー、コンポーザー、鍵盤ハーモニカ奏者。
叙情派シネマティック・ダブ・バンド“あらかじめ決められた恋人たちへ”を1997年スタート。
これまでに7枚のアルバムを発表。フジロック等、幾多の大型フェスに出演。
2017年、リアレンジ・新録音したベスト盤「20th BEST」をリリース。リキッドルームにて20周年記念特別企画興行を開催。
鍵盤ハーモニカ&テルミンによるセンチメンタルなメロディとベースミュージックを通過した踊れるバンドグルーブ、叙情的でシネマティックなサウンドが特徴。
また映像的なセンスを持った音楽性が高く評価され、テレビ『宮本から君へ』(監督:真利子哲也)、映画『武曲MUKOKU』(監督:熊切和嘉)、『モヒカン故郷に帰る』(監督・沖田修一)、『味園ユニバース』(監督:山下敦弘)の劇伴、山下達郎「REBORN」(映画『ナミヤ雑貨店の奇蹟』主題歌)の門脇麦Ver.のアレンジ、舞台「パンク侍、斬られて候」(原作:町田 康 / 脚本・演出:山内圭哉)の音楽等を担当。
comment
生きているということは死んでいないということで、
死ぬまでずっと日々は続いていく。
「パラレル」はずっと続く日々の中、朝昼夜が繰り返し廻っているようで、
その半径は時に小さくなったり大きく逸れたり、
元の場所に戻ってきたように思っても違う場所だったり、
違うところに辿り着いたと思ったら同じ場所だったり、
何かあったような、なかったような、
結構ほんとに辛かったんだけど、
なんとか日々は日々のまま、積み重なり、
おはよう、おやすみ、こんにちわ、さようなら、
そんな小説だから、エンディング曲はずっと続いていく曲にしたかった。
小説「パラレル」最後の一行終わりから一間空けて黒味、
この物語の象徴的にフィードバックから始まり、いろんな楽器がゆっくり入ってきて、
次の展開(Aメロ、Bメロ等)に進む度にその直前に一瞬ブレイク(立ち止まり)、
歩く速度ですこし盛り上がったらまた一瞬立ち止まって(ブレイク)、
始まりの温度感に戻って歩く速度で、
終わりそうで終わらない、
始まりそうで始まらない、
でも確実に始まっていて、
確実に終わっていく、
死なない限り生きている、日々はずっと続いていく、
続きは続きを続けていこう。
池永正二(あらかじめ決められた恋人たちへ)